2024/03/25 12:29
マスダゴルフと言えば、クラブデザイナー増田雄二氏が主宰する日本を代表するクラブメーカーです。世界ゴルフ殿堂入りも果たしたジャンボ尾崎プロから全幅の信頼をおかれるクラブづくりとしても有名です。
そんなマスダゴルフが今後…世界進出するにあたり、新しい海外用のロゴマークが欲しい!…ということで、PRの黒田くんからロゴデザインを依頼されました。
私もゴルフを始めた当時は尾崎プロの大活躍を毎週テレビで観ていた世代であり、マスダファミリーには勝手にシンパシーを感じていたので、謹みながら喜んで引き受けるとこにしました。
※写真は2023年のダンロップフェニックス会場にてマスダファミリーとの記念撮影。
マスダ兄弟との打ち合わせを踏まえて、いつものようにスケッチからアイデア出しを始めました。日本の文化やマスダゴルフのルーツをデザインに組み込む作業です。海外の方々が見た時にジャパンテイスト…がありつつ、ゴルフの要素もある。マスダのポリシーをキャッチーで前衛的なデザインで表現しなければなりません。なかなか難しいお題です…(笑)。
まずは、漢字の『増田』から『四角=まじめに取り組むという意味』をモチーフにしたり…そこから発展してチェッカーフラッグにしみたり…親子でクラブ作りに携わっているので、それを表現してみたりと…思考錯誤はおよそ一ヶ月をかけて繰り返しました。
そしていよいよ、昨年の年の瀬に、増田社長にロゴをプレゼンしました。「本当は何回もダメ出ししてやろうと思っていた(笑)。」と笑いながらも、なんと!一発で大決定をいただきました!そのデザインがコチラ…
ぱっと見、平仮名の「ま」=「マスダ」や、スイングしている「ゴルフクラブ」にも見えます…実は、このロゴマークはアルファベットの「m」「s」「d」…「Masda」の「子音」が重なってできています。マスダファミリーの親子関係…「子音=息子たち」「母音=父」…あえて「母音」を使用していないのは、創業者である父親の「クラフトマン・シップ=魂」をメタファーとして表現するためです。ロゴの書体はおのずと「筆書き=和風」を連想させます。社長は「俺は亡くなったみたいだな(笑)」と笑っていましたが、息子たちに受け継がれている「モノづくり愛」が垣間見れて、どこか嬉しそうでした。
このようにロゴマークには執念に近いロジックが存在していますが、それは私がデザインする時に心がけていることです。感覚的にデザインするのも大事ですが…実はちゃんと裏付けが存在する…そんな機能美に近いデザインになるのが理想です。このロゴが海外ゴルファーに気に入っていただけたら嬉しいです!